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尖閣研究 尖閣諸島学術調査等
    写真画像資料集― 概要報告

編纂会の挨拶

 この報告は「おきぎんふるさと振興基金」の助成による尖閣諸島調査等に関わる写真 画像資料集の作成事業についての概要報告です。
 尖閣諸島は明治17年古賀氏が黄尾礁で羽毛採集などの事業を始めて以来、昭和初期 まで凡そ60年近く沖縄の人々が同諸島に居住し、各種の事業を行っています。
 現に往時の住居跡や事業所跡が南小島、久場島(黄尾嶼)、魚釣島に残っています。
 1991年国際保護鳥であるアホウドリが南・北小島で繁殖が確認されて以来、伊豆 諸島の鳥島と共に地球上に残された無二のアホウドリの生息地として注目されるようになりました。
 センカクモグラ、センカクツツジなどの固有種をはじめ、県版レッドデータブック(2006)に絶滅危惧種 として、植物だけでも所産維管束植物339種のうち31種が記載されており、生物の一大宝庫と云えましょう。

 このようなことからも、同諸島に関わる生物資源を始め各種資源の持つ潜在性は計り知れぬ物があると考えられま す。これまで各種の行政機関や大学の調査が数多く実施されてきたのもその証しであります。

 加えて、1978年魚釣島に人為的に持ちこまれたヤギが、天敵のいない島で野生化し増え続け、島の生態系は 破壊され、その駆除について日本生態学会、日本哺乳類学会、沖縄生物学会などが環境庁や沖縄県などに要望して いますが、未だその解決は見出せない状態です。現在同諸島は上陸禁止措置が取られています。

 それ故、これまでの調査による報告や写真画像は、同諸島について諸々の事象を知る貴重な資料と云えます。 しかし、それらを取り纏めた収集・保管・整理作業は、これまで行われてきませんでした。当時の調査関係者が 個人的に所持し、地域的にも散らばっている状態です。時を経、写真画像や資料の散逸が危惧されています。

 私共編纂会の目的は、これら写真画像や資料を発掘・収集し、多くの人々の利用に供することができる様、地元 沖縄側に一元的に整理・保管することです。
 上陸禁止後は、行政関係者の視察などによる海上、機上からの撮影した画像などがあります。これら総ての画像な ども含めた収集整理に努力する所存であります。
 そうすれば、これら写真画像が、これからの尖閣諸島の学術研究のみならず、自然保護、学校教育、産業振興など 行政施策等への活用が期待されるものと思われます。

 今回の報告書は、尖閣諸島の実態が画像を通して解るよう島の成り立ちと地形の様子、島の自然を形成する植物社 会、特に厳しい環境での植物の生き方、海鳥の生活と島との関係、ヤギの食害による魚釣島の変容の実態、住居跡や 事業所跡からの往時の生活の在り方、調査研究などが推測できる様に編纂しました。

 最後に、本報告は、当編纂会の目的に対する財団法人おきぎんふるさと振興基金様のご協力、並びに調査関係者等 による写真画像や資料の提供によって、「尖閣諸島学術調査等写真画像資料」(報告概要)として纏める事ができました
。  末尾に、写真画像資料の提供者の御氏名を記して、心からお礼を申し上げます。

尖閣諸島文献資料編纂会  
会長  新納 義馬   





尖閣研究 尖閣諸島学術調査等       
 写真画像資料集― 概要報告


目  次



編 纂 の 挨 拶 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

尖 閣 諸 島 の 概 要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

□.魚 釣 島 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

地形と景観
植物と動物
ヤギ被害 
古賀村跡 
学術調査団

□.久 場 島 ( 黄 尾 嶼 ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 71

地形と景観
植物と動物
古賀村跡 
学術調査団

□.南 小 島 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 99

地形と景観
植物と動物
古賀村跡 
学術調査団

□.北 小 島 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 118

地形と景観
植物と動物

□.大 正 島 ( 赤 尾 嶼 ) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 139

地形と景観

あ と が き ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 142